気泡によるトラブル

油圧システム
エアエントレインメント

塗工液システム
コーティング不均一

飲料・医薬品
製品劣化リスク
油圧システムにおける気泡による最重要トラブルとリスク整理
液体中の気泡は、油圧システムの性能に深刻な影響を与えます。本項では、気泡による油圧システムへの影響と、気泡除去装置による解決策について要点を整理します。
エアトラップ
分散した気泡はポンプで加圧されると油に溶け込みますが、圧力が下がると再び気泡として析出します。このため、油圧システムが停止して放置されると、析出した気泡は上昇して液体の最も高い部分に集まります。これにより、シリンダの誤動作、呼吸、圧力変動などの予期しないトラブルが発生する可能性があります。既知のトラブル例としては、油圧シリンダの突然の動作やシリンダパッキンの燃焼劣化などがあります。
油温上昇
気泡がポンプによって瞬間的に加圧されると、温度が急速に上昇します。ガスが油に溶けず断熱圧縮されると仮定すると、概算値は簡単に計算できます。例えば、35℃の気泡が3.5MPaに加圧されると、計算上は580℃に達します。気泡が熱くなると、気泡の周囲の油が燃焼し、油温が上昇します。空気は熱を伝えにくいため、油中に気泡が含まれると熱伝達係数が低下し、冷却性能が低下します。これらの要因が組み合わさると、気泡がクーラー容量に影響を与える可能性があります。
油の酸化劣化
気泡は油膜強度を低下させ、装置内部での金属接触を引き起こし、摩耗を加速させます。これにより油圧機器の寿命が短くなります。
お問い合わせ
ご相談・お見積もりはお気軽にどうぞ